アタパルジャイト

pic_attapulgiteアタパルジャイトは含水マグネシウムとアルミニウムシリケートを主成分とする天然の硅酸塩鉱物で、酸性白土と総称される吸着性粘土の一種です。同じ吸着性粘土であるベントナイトやカオリンと異なり、電解物資によってゲル状の固まりになりません。又、そのユニークな構造と中空針状の形状により、優れたコロイド性と吸着性を発揮します。

1. 成分・構造

アタパルジャイト粘土は70〜80%のアタパルジャイトを含有していますが、他にもモンモリオナイト・セピオライト等のその他の粘土が10〜15%、石英が4〜5%、方解石・苦灰石が1〜5%含まれています。非粘土分は処理中に除去され、最終製品におけるアタパルジャイト含有率は60〜70%となります。
構造は硅素の四面体と酸化物の二重鎖が平行して長く伸び、二重鎖の両端は六重配位の形で、マグネシウム原子と結合しています。
アタパルジャイトはそのユニークな構造から二つの特性を持っています。一つは鎖状構造の為、他の粘土、例えばモンモリオナイトの様には膨張しません。二つめはSi-O-Si結合に沿う(110)面に平行な裂開方向に針状に粒子が形成される事です。アタパルジャイトの針状結晶の大きさは大体、長さ1μm、径0.01μmです。

2. 表面・吸着

アタパルジャイトは非常に大きな表面積を持っており、これによって強い吸着力を示します。天然の状態で、水を自重の約200%吸収します。

特長

吸着性、レオロジー特性、固結性に優れています。
触媒としての特性も有します。

用途

コロイド用/塗料、ボウリング泥水、ゲル化剤、安定剤、接着剤
吸着用/脱色、浄化、濾過助剤、給油床用吸収剤、ペット用寝床、殺虫剤
造粒促進剤用/肥料

化学組成(代表値)

SiO2 59.2%
Al2O3 10.5%
Fe2O3 3.6%
CaO 1.4%
MgO 10.6%
K2O 1.0%
TiO2 0.5%
Ig.loss 11.4%